熊本城では「名月観賞の夕べ」が開かれ、わずか数分ではあったが中秋の名月が顔を出した記事が、写真とともに掲載されていました。
今日の夜は、ホテル日航熊本で、第53回熊本県芸術文化祭前夜祭が行われ、その前夜祭の席上で、今年度の熊本県芸術功労者の表彰式も行われます。
この功労者の中に、川柳部門で田口麦彦氏、肥後狂句部門で、川柳仲間でもある河野副木氏が受章されますので、川柳仲間がお祝いに駆けつけます。
功労者の方は、全員80歳以上の方そうです。
この祝賀会の行われる今日、若い方の川柳の話と出逢いました。
20年前の川柳「噴煙」平成2年1月号の24ページに「新しい川柳のジャンル 松田浩子著『初恋忌』」の記事があり、著者松田浩子さんのプロフィールや「初恋忌」に詠まれて川柳の一部が紹介されていました。
今日はその話をお届けしたいと思います。
話は次のような切り出しで始められていました。
川柳界の若返りが呼ばれてから久しい。
しかし、現実は川柳作家の平均年齢がますます上昇し、川柳自体「老人の文芸」化しつつあるのは否めない。
そんな時降ってわいたように本書が出版された。
著者 松田浩子さんは、この時熊本県立第一高校を卒業し、駒沢短大を経て慈恵医大病院に看護師として働く傍ら、川柳を作り始めた24歳の美人(掲載の写真)でした。
上梓の「初恋忌」は、その名が示す通り、恋の始まりから失恋に至るまでの「恋の歌」であります。
その若々しい、新鮮な言葉で詠まれた「恋の歌」の句を鑑賞して下さい。
ピアニシモ鯉のはじまり気がつかずに
フォルテシモ止まらぬ愛を抱いて夏
アイラブユーそれよりもっとアイラブミー
彼に会う一日のための六日間
オムレツにI LOVE YOUと描いて朝
そして恋は終章へと向かう。
「言わないで」わたしがこわれそうだから
鳴りつづく電話みつめているラスト
アルバムの君がほほ笑む初恋忌
著者はこう言われています・
「いま感じるものをいまの私の言葉で表現できたらと思うのです。キャンパス一枚一枚に絵を描いたつもりで作った川柳です」と。
初恋忌が上梓されて20年が経っています。
松田さんの川柳も、更に洗練された素晴らしい句を詠まれていると推察します。
最近の松田さんの句にお会いしたい気持になったところで、お話しも終わりです。
今夜の祝賀会美味し酒が飲めそうです。
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ちなみに現在は…??
